This is Lean ニコラス・モーディグ、パール・オールストローム

トヨタ生産方式(TPS)から派生したリーンの考え方をまとめた本です。

分かりやすい言葉と例えで難しいリーンのコンセプトが述べられています。この本を読む前まではトヨタ生産方式とリーンはほぼ同義語と思っていましたが、違いました。

TPSは価値観が最初にあり、もっとも大切な価値観として顧客ニーズをあげています。そこから原則としてジャスト・イン・タイムや自働化があり、それを実現するための数々のメソッドやツールがあり哲学的ですが、リーンはTPSの考え方をリーン・オペレーション戦略としてさらに抽象化して、フロー効率の向上を中心に如何にそれを妨げる要素となる変動をなくしていくことを考えていくものです。ただし、TPSでもリーンでも変動の排除、削減と管理に対して絶え間ないカイゼンをしていく部分は変わりません。

リーンはフロー効率を高める考え方として示し、リソース効率とフロー効率の2軸で組織のプロセス活動を分類して目指すべき方向性を説明しています。特に重要なフロー効率ですが、

フロー効率とは、スループット時間に占める付加価値アクティビィティの総和である

として、この付加価値を高めるために必要な要素を述べています。この考え方は私たちの日々の生活や仕事での物事を達成するために大いに利用できます。

このフロー効率を上げるというのは私たちの人生の目標を達成する最短距離に思えます。

人間は生まれながらにしてリスク回避本能から立ち止まったり、行動を先送りしてしまいます。しかし、このご時世、命を落とすリスクなどを考えてフローを止める必要は、ほぼない状況です。この状況を考えて、私は人生の目標達成のため、次のことを実践していきます。

何か物事を達成しようとする際、フローとなるプロセスを頭に描き、流れを止めないように活動を推進する。